独学受験生の勉強法

2011年04月27日

高卒生ならではの落とし穴

今日は、昨年の現役クラスの通年受講生で、今年は独学するという方からの質問を紹介します。高卒生のみなさんは、これを読んで高卒生ならではの落とし穴に気づいてください。

<Yさん>
こんにちは、昨年藤沢校で石黒先生の通年授業を受講していたYと申します。(以前字が似ているとメールをしたことのある者です)早慶が全滅してしまい、早稲田を目指してもう一度受験することにしました。今は町田校に通っています(ワセヨビとかなり迷ったのですが諸事情により)ので、日本史は受講していません。とりあえずクラス分けで上にはなったのですが、それでも周りの人はなんかぬるく見えます(ただ、自分もそうだから落ちたんだと反省し、痛感しました)。
そこで今年は日本史は通年授業の分は録音と教材、そして講習などを藤沢で受講することにしようと思います。とりあえず3月からとことん文化史を購入させて頂いて頑張っています。文化史の苦手意識は消え去るほどすばらしいものでした!塾でも授業が始まった様なので、政治史ももうやろうと思うのですが、その際のペースなどをご教授して頂けると幸いです。
ちなみに昨年日本史は先生のおかげで夏までぬるかった私でもかなり伸びました。喋ったり書いたり聞いたり、その中でも特に聴覚を使った学習はやはり絶大だと思います。今年は更にそれを生かし極端に出来ない英語を得意科目にしたいと思います。(苦手→得意は努力次第でよくある様なので)長くなりましたが、返信よろしくお願いいたします。

<石黒>
政治史のペースはもっとも遅くて昨年通りということでしょう。それを前倒しするのは良いのですが、急ぎすぎて質の伴わない学習になっても意味がありません。また、前倒しすると模試の順位は上がって当然です。勘違いしてうぬぼれることがないように注意が必要です。基本的に昨年も河合塾に通っていたのですから、単に昨年の延長ではたいした伸びは期待できません。抜本的な変革が必要です。それが明確に描けていればよいのですが、いかがでしょうか。

<Yさん>
お忙しい中ありがとうございます。政治史は昨年より少しだけ前倒しする形をとろうと思います。模試に関しては全くという訳ではないのですが、あくまで「今の自分の実力で、"この形式の問題だとどのぐらいの位置にいるか"を確認できるもの」として、日本史は、昨年一応全範囲は通しているけど、今年やったところさえ出来ていればいいかなというぐらいに考えてるのですが…僕は、昨年から正誤問題が弱点となっています。基本的にじっくり考えるタイプなので、難しいものは丁寧にやれば正解(又は絞り込む)ことが出来るのですが、センターの様な形式にはあっさり引っ掛かってしまいます。(結果満点を目指していたセンターは9割程でした)今年は正確かつ丁寧に解けるようになる為に、昨年少ないと感じていた問題演習の数を大幅に増やそうと思っています。正誤に限らず覚えたものをアウトプットする機会は多い方が定着率がいいですよね。ただそれだけにならないようバランスは上手く計画するようにします。偉人がたくさんいらっしゃるので、その中で今の自分を改革するやり方を見つけていこうと思います。

<石黒>
模試の話ですが、現役生はもちろん高卒生でも未習範囲が出題されるとそこでは得点できないのに対し、前倒し学習している人は得点できるのです。しかしだからといって入試本番でも優位に立てるかというとそうではありません。なぜなら彼らが追いついてくるからです。たとえば11月くらいに行われる模試では、戦後の範囲が出ます。そこは前倒し学習の人だけが正解できるわけです。でも遅れてる人たちも2月には解けるようになっていますから、11月の模試では遅れてる人たちより10〜20点は高くて当然ということです。高卒生には入試直前の下剋上が起こりにくいのです。

それから「変革」の話ですが、日本史についてだけでなく受験全体のことを考える必要があります。それは学習計画だけでなく、生活そのものの変革をするくらいの方が良いでしょう。ブログをさかのぼってもらえばたくさんの例が出ています。坊主にする人、携帯をやめた人、友達と連絡を絶つ人、お昼を一人で食べる人、好きなものを段ボールに封印する人……。人にもよりますがY君は、大決断をして自分に厳しくしないと成果を出せないタイプではないかと推測します。


難関大用語集解
パソコンでごらんの方はこちらからどうぞ

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2011年04月18日

国立大二次試験の論述対策はどうやる?

東京学芸大学をめざす方から質問メールをいただきました。仮面浪人をするとのことで、自分への甘さを断ち切れるかが最大のハードルになりそうですが、質問内容は二次試験の論述対策でした。そのやりとりを紹介します。

<Hさん>
はじめまして。私は大学二年の男です。先生のご活躍はHPや書籍で拝見させていただいています。突然で大変恐縮なのですが質問させていただきます。私事ではありますが、今年仮面浪人を決意いたしました。第一志望は東京学芸大学中等社会です。ご存じのとおり、二次試験で日本史の論述があります。私自身でも情報を探してはいるのですが、やはりここは受験のプロである石黒先生にお聞きするのが最もだと勝手ながら思わせていただきました。先ほども述べました通り、論述対策でなにかいい勉強のしかたがありましたらぜひ教えていただけると光栄です。先生の今後のさらなるご活躍を願っています。失礼いたします。

<石黒>
学芸大の日本史論述は、単に用語を短文で説明するだけのものが多いので、学習する際に常に用語の説明ができるかどうか意識していればよいでしょう。無駄な言葉を入れないように自分でしゃべって説明してみればいいのです。たぶん、実際に教師となった時に困らないようにという配慮なのでしょう。社会科教員をめざすのでしょうから、何の苦もないことだと思います。というわけで合格に必要なのは、むしろ科目数の多いセンター試験で、1教科でも足を引っ張ることがないように、まんべんなく学習することの方が大変かと思います。仮面浪人ならなおさらです。

<Hさん>
お忙しい中、大変迅速な対応及び的確なアドバイスをありがとうございます。用語説明は用語集の暗記が最速な道と考えてよろしいでしょうか。たび重なる質問で申し訳ありません。

<石黒>
違います。辞書的説明と論述問題で求められる解答は異なります。社会科教師をめざしているなら見比べることができるのではないでしょうか。また、用語集そのものを暗記することも不可能ではありませんか?

<Hさん>
おっしゃる通りです。では用語説明はどのように勉強していけばよいでしょうか?

<石黒>
よろしかったら『読むだけ日本史』をどうぞ。教科書と用語集を併用する必要はありますが。

<Hさん>
「読むだけ」とDVDでしたら、どちらのほうがオススメですか?

<石黒>
本質から深く理解するのには映像教材がベストです。『読むだけ日本史』は限られた文字数で書いているので説明不足は否めません。それゆえ教科書・用語集を併用しなければ論述できないとお伝えしたのです。

<Hさん>
なるほど、よくわかりました!!たび重なる質問に親切に答えいていただきありがとうございます。センター満点、論述満点目指しがんばります!!是非つかってください!!お忙しい中ありがとうございました。またお世話になることがあるかもしれませんが、そのときもまたよろしければ救いの手を差し伸べていただけるとありがたいです。それでは、失礼します。

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2011年04月03日

香川県の元でるとこユーザーからのアドバイス

ようやく授業が軌道に乗り始めました。河合塾の春期講習は、残念ながら藤沢はなくなってしまいましたが(20年の講師人生で初めてのことです)、南浦和は計画停電をうまくかわせたので4日間とも実施できそうです。そして、ワセヨビの現役向け通年授業も2週目が終わりました。今後も計画停電に振り回されそうですが、周りがどうであれ自分の学習は着実に進めるべきでしょう。「津波てんでんこ」ですよ。これ、今回の大震災の中で、唯一気に入った言葉です。
「津波が来たら、てんでばらばらに、各自逃げること!」って、他人への優しさが欠けているようにみえて、どこか仲間を信じてるようなところもあると思いませんか? 津波にのみこまれた学校にいた生徒が、みごと全員逃げのびたって話は、胸が熱くなります。でもちょっと笑えるのがいいんです。

話がそれました。
そんなわけで地震・津波・原発と、大ピンチを3つも目の当たりにした今年の受験生なら、より万全な備えをしますよね? いや、しなかったら何も学んでないことになりますよ。甘い考えは捨て、受験の厳しさを正しく受けとめてほしいと思います。

さて今日は、一昨年に香川からでるとこ教材を使って、同志社大学に進学したI君からのメッセージを紹介します。教材だけのおつきあいだったので、お会いしたこともない方です。「どうもblogに掲載された記事の子が僕の1浪時の二の舞を歩みかねないので、見るに見兼ねてメールさせて頂いた次第です(笑)」とメールをくださいました。

<Iさん>
僕が2浪になったのは、完全に自分の能力を過信していたのと、甘く見ていたからです。とにかく受験において、一番の敵は自分でした。

現役、1浪時代は、高校が中国四国の公立でもトップの学校だったこともあり、自分は選ばれた人間、自分はすこしやれば出来るんだと、天狗になっていました。恥ずかしい話です(^^;)高くなった鼻を折られたのが、1浪時代に今通っている大学に落ちた事です。京大を第一志望にしていた僕は(この前提がまず可笑しかったのですが)私立なんて楽に受かるものだと思っていたからです。故に、センター利用も行わず、結果2浪に至ります。今思えば、1浪時代は、勉強に対しても中途半端で、将来何がやりたいのかもハッキリせず、息を抜くときにスイッチを切り替えることも出来ていなかったように思います。1浪時代の僕から得て欲しい教訓は、受験は甘くない。自分を追いつめられるかどうかが勝負であるということです。それと、上位私立は過去問をしっかりやらなければならないということ。これは2浪時代に石黒先生のblogを拝見して気付かされた事実なのですが・・・(;´∀`)身の回りにゲームや漫画など、自分に甘い誘惑を見せるものは置かないということ、夜更かしはしないということですw当たり前ですがw

そして何より、変な過信はしない、驕りを見せるなということです。例えば、模試で成績が1回良かったからと言って(特に夏頃)、それは浪人しているからであり、決して自分の力だけではないということを認識しておいて欲しい。自分に厳しく、人に甘く。それが、受験の鉄則です。

2浪時代の話になります。この頃になると、僕は自分を客観的に見つめる事が出来るようになりました。そのおかげで、自分が常に追い詰められた状態であること、周りの受験生は自分より出来るということを常に頭の隅において勉強できるようになれました。自分を見つめると言う事で、志望校もハッキリしました。(本当の志望校と言うのは、学歴を意識しながらも自分が何を勉強したいかということだと最近とみに思います。)自分が疲れた時のスイッチの切り替えもスムーズに行えるようになりますしね。(それでも精神的負担は半端なかったのか(笑)、うつ病になりそうになったり、関西学院大学入試当日〜同志社大学受験終了まで38、9度の熱が襲いかかる不幸はありましたが(笑))

2浪時代の僕の得た経験は、上記の精神面に加え、過去問の重要さです。その大学が求めている受験生を色濃く写し出す鏡とも言えましょう。私立大学は特に過去問を大事にしてほしいと思います。勿論、英語で言うなれば単語や基本的な文法程度は抑えておかなければいけませんが。そして、その過去問を見て対策を練りひたすらやりまくるのが、合格への一番の近道と言えます。

対策の負担を軽減してくれるのが、先生のでるとこ教材!(セールスみたいですね(笑))本当に精査され、本当に洗練されたテキスト。英語や国語、数学も恐らくある程度の傾向はあると思うのですが、日本史という教科は、大学の特色が強く出る教科です。そして、文系において最も努力を数字に変化させてくれる教科。努力すれば失敗という二文字から一番縁遠い存在、それが日本史(社会科)です。僕が一番お世話になったのは、文化史でした。初めは、「文化史なんて出ないし、後でいいや」と思っていたのですが、それは大きな間違いです。文化史こそ日本史において一番差のつく分野であり、最も努力し甲斐のある部分!覚える量も多く、みな敬遠しがちだと思うのです。そこを武器にしてくれたのが、先生のとことん文化史でした。僕のやった方法は、先生の推奨する方法とは違いましたが、一応記しておこうと思います。(石黒先生ごめんなさい!)

授業を見る、コピーしたノートに書き込む。授業が終われば、ノートの単語を、自分が授業するように暗唱していました。(例えば、Aが出来たのはこういう背景があったからで〜という風に)後、やり終えたノートも同様にしてましたね。1日目は1枚しかないノートの復習が、終わる頃には多くなって、夕食後やり始めて、2時ぐらいまでかかったのを覚えていますwこれを全授業が終わるまで2週間程度だったと思います。勿論英語、国語の勉強は最低限こなしましたが、この期間は日本史中心に勉強を進めました。授業を見終えたら、今度は、最後の授業側からノートの暗唱枚数を増やしていきました。そのノート1枚を頭に鮮明に思い浮かべるまで、見ては暗唱し、見ては暗唱し。これで1ヶ月ぐらい文化史漬けです。(笑)

勿論、通史の勉強も最低限欠かさずやります。この1ヶ月が終わる頃には、ノートの復習・暗唱も速くなり、1、2時間ぐらいでノートを暗唱できるようになりました。そしたら、もう文化史は自分のモノです!後は、定期的にノートの暗唱や、苦手な部分を先生の映像つきで確認するなどの手法を使いました。

受験は時間との勝負です。だからこそ、効率が必要。2週間ほど、文化史や外交史、英語であれば単語、文法など苦手な部分を補強する期間を設けてひたすらやり込むのは良いと思います。最小限の時間で得点に繋がるからです。ただ、そこで満足しては絶対にだめです。その2週間を無駄にしない、その後の定期的な復習。これがあっての2週間になりますから。

受験というのは、ここまでしても運と言うどうしようもない要素が働く事があります。だけど、落ちた事を「運が悪かった」と言い訳するのは、努力していないことと同義。運に見放されないよう、1%でも確率を高めていくのが努力!努力をした者には、運が味方します。例え、それが第二志望であっても。自分が死ぬほど努力したという結果だけは、自分を裏切りません。そして、その努力はきっとあなたを支えてくれる力になると思います。それが、2浪し、当時の第二志望に進学した人間の言葉です。そんな奴の言葉信用出来るか!とお思いになる方もいらっしゃるでしょうが(笑)

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2011年03月02日

来年は独学でがんばりたいのですが……

合格報告メールが届き始めています。
直接校舎に来てくださる際には、ぜひとも入試問題をお持ちください。
合格したものも、不合格だったものも、
どちらの問題もいただけるとありがたいです。
生の合格ボーダーラインは非常に非常に貴重なものなのです。
ときどき正解率が低いことを恥ずかしがる人がいますが、
受かったのならまったく問題ありません。

さて、残念なメッセージも届いています。

<Xさん>
はじめに今年は浪人することを決意しました。そこで先生に質問したいことがあるのですが、他の先生の色にあまり染まりたくないので日本史は独学でやっていこうと思っています。しかし演習が不安で1人だと考えてとく問題に納得できるかという不安があります。講座を見つけて取るべきなのでしょうか??あと浪人生も先生のサイトの塾生専用ページを利用できますか??曲をプレイヤー改めていれたいのですが…

<石黒>
それは残念でしたね。
日本史は独学でということですが、
昨年いただいたいくつもの質問内容から推測すると、
思考力がまだまだ足りない気がします。
そこをアップさせないと
「考えて解く問題」も解けるようにはなりません。
その解決策は考えているでしょうか。

次に「考えて解く問題」の対策ですが、
適切な解説がついている問題集を使うことと、
早慶大向けの演習講座を受講することの2つでしょう。
河合塾南浦和現役館は
校内の現役生だけで締切になりがちなのでご注意ください。

それから、会員専用ページについては、
予備校で石黒拡親の通年授業を
実際に受講している方に限らせていただいております。
(卒業生の方でもご遠慮いただいております。)
3月2日(水)の正午からは、
今までのパスワードではログインできなくなります。
これは、会員ページが受講生へのサービスという性格をもつためと、
出題データの情報漏洩防止などの理由からです。
恐れ入りますが、ご了承ください。

いずれにせよ
ここで一度立ち止まって自分の勉強法を十分考え直してください。
でるとこサイトでは、春休みに読んでおくべき
お勧めエントリーを公開しています
また、受験日本史の概要をもう一度把握し直すためにも、
こちらのページを読むことをお勧めします

サイトやブログには、相当な量の受験情報を公表していますので、
それらを読みあさりながら、今回の敗因を細かく分析しましょう。
そして、再出発までに
以下の問に対する答えを出しておいてください。
1 どのくらい授業を聴き取るべきだったのか。
2 これからはどうやって授業内容を復習するのか。
3 暗記する方法にはどんな種類があるか。
4 問題演習はどのくらいするべきか。
5 過去問は何年分・何学部分をいつからやるべきか。
6 他教科と比較して日本史にどれだけ時間をかけるか。
7 時間をかけずに上記をやりとげる方法は何か。

健闘を祈ります。

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2010年10月24日

単純暗記グセから脱却できますか?

2カ月くらい前に
「山川の教科書は使わないんですか?」という記事を書きました。
あのときの彼からメールをいただきました。

<Sさん>
夏休みに「先生の40面ノートを使う生徒は山川教科書は必要なのですか」という質問をしたものです。先日、読むだけ日本史を両方、購入しました。日本史は9月の上旬に近代も学習が終わり、不覚にも「安心」していたのですが、書店で石黒先生の読むだけ日本史を手にとってながめてみたところ、自分が的を得られていなかった学習をしていたことに気付き、気を引き締め直し、日本史に取り組んでいるところです。私は正誤問題が苦手なので正誤問題対策に石黒先生の本を購入する予定です。



よかったです。気づいてもらえて。
まずそもそも、そんな簡単に日本史が終わるわけないと思うのです。
通年授業を受けている人なら、
もう十分わかったのではないかと思いますが、
(A)日本史は丸暗記した知識そのままを答えにする問題と、
(B)その知識をもとに考えて答えを導き出す問題の、
両方から成り立っています。
そして、(B)の問題が解けるようになるためには、
かなり深く考えることを常態化しなければなりません。
学校などで日本史を暗記科目として教わっている場合、
その習慣は身につきません。
ゆえに、(B)の問題は解けるようにならないのです。
近現代に入ってからは、授業中に考えてもらうことが、
かなり多くなっています。
河合塾の人たちには、考える時間をほとんど用意できませんので、
追いつけていない人が結構いるようです。
なぜそれがわかるかといえば、答えを口では言わず、
黒板の文字を指し示すだけにしているからです。
それなのにうつむいたまま黒板を見ない人がいるんですよ。
答えを見もしないということは、考えてもいないわけです……。
もっとも時間的に余裕のあるワセヨビでも、
高卒生のなかに同じような人はいます。
単純暗記だけでやってきたクセから抜け出せないのでしょうか。
後1カ月ちょっとで通年授業も終わりますから、
変われるとしたら最後の機会です。

というわけで、近代の学習が「9月に終わる」なんてことは、
ありえません。
言葉の、しかも、カンタン言葉の暗記だけなら終わるでしょう。
深く考えるというレベルまで到達していないのです。
S君には『読むだけ日本史』くらいで満足せず、
もう一歩先まで取り組んでほしいものです。
通年授業や『でる日講義−経済・外交史−』などを受講したら、
その深さに驚くはずです。
MARCH以上をめざすなら、本当に深いところまで取り組んでください。
逆に深く理解できたら、内容誤りタイプの正誤問題は、
解くのが楽しくなるはずです。
先日も
「早稲田の人科の正誤問題とかは解けるのに、
 記述問題で漢字を間違えてしまうんですよー」
なんて言ってる高卒生女子がいて笑えました。
こちらのタイプの方が、
弱点を克服しやすいのは言うまでもありません。
彼女ならまだまだ間に合うはずです。


でる日講義−経済・外交史(前近代)−
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2010年09月22日

でるとこ教材で近現代をマスター

文庫本の原稿を書かなきゃいけないというのに、
引っ越したくなってきて、よけいに忙しくなっています。
さて、今日は、
derutoko.com 教材で勉強している人からの質問を紹介します。

<Yさん>
でる日講義のつながる近現代を受講している者です。予備校には通っていない高三です。私は早稲田大学商学部を目指しています。近現代の勉強において、
読むだけ日本史2
でる日講義 つながる近現代
受験生が本当に欲しかった問題集
でる日講義 経済・外交史
以外にやらないといけない、やっておいた方がいい先生の教材はどれでしょうか。教えてください。お忙しいとは思いますが、お返事待っています。

<石黒>
『でる日講義−つながる近現代−』を受講しているとのこと、
ありがとうございます。
ぜひ、模試を提出してくださいね。
さて、近現代の政治・経済・外交・文化のうち、
Yさんのあげてくださった教材でヌケがあり得るのは、
政治史の難しい部分と文化史です。
予算に余裕があるなら、
『聴くだけ日本史−内閣編−』をお勧めします。
付属の内閣シートに難しい内容が出てくるのと、
音声の問題・解説のなかで意外とハイレベルな説明をしています。
商学部は正誤問題でつまずく人が多いので、
過去問を解いて慣れてください。
○○学部や△△学部や□□学部にも
類似する正誤問題が出ていますので、
そちらでも練習を積めると思います。

<Yさん>
お忙しい中早速お返事ありがとうございます。まだ全て受講しきれていないので、なるべく早く覚えて模試までいきたいと思っています。文化史は、早稲田予備校の冬期講習に行こうと思っています(夏期講習でもお世話になりました)。わかりました。親と相談してみようと思います!過去問も色々やってみようと思います。
たびたび質問で申し訳ないのですが、冬期講習や直前講習の沖縄・北海道史などの内容と、映像教材の内容とではやはり違いはあるのでしょうか。お返事よろしくお願い致します。

<石黒>
映像教材『でる日講義−アラカルト−』は、
早稲田予備校の直前講習「でるとこ日本史コンプリート」の
沖縄・北海道史・女性史・地図・グラフ問題と同内容になります。
正誤問題演習は含まれませんのでご了承ください。

なお冬期講習「近現代テーマ別日本史」の内容に、
貨幣史と交通史の講義をプラスした教材が、
『でる日講義−経済・外交史(近現代)−』にあたります。
ご検討ください。

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2010年09月02日

知ってれば解ける慶應、知ってても解けない早稲田(再)

みなさんの中で、こんな悩みを抱えている人はいませんか?
「範囲が決まっている校内模試のような問題なら解けるけど、
 違う時代の話が出てくるととたんに解けなくなる……」
こういう人は非常に危険です。
時々、校内模試では1位を取っていたような人が、
本番の入試では全く力を出せなかったということがあります。
こんなことにならないためには、どうしたらいいのでしょうか?
こちらの記事を読んでみてください。


知ってれば解ける慶應、知ってても解けない早稲田(2)
(携帯でご覧の方はこちらからどうぞ。)

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2010年08月26日

絶版の近現代問題集のその後

『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』は、
大変オトク度の高い問題集なのですが、すでに絶版が決定しており、
一般の書店だけでなく、amazonでも入手できなくなっています。
ただし、著者本人が出版社に頼むと別です。
流通経路に残っているものを、なぜか入手できるのです。
このため今や derutoko.com のみが唯一の窓口となっています
夏以降、近現代に取り組む人が増えているのか、
ちらほら注文が舞い込むため、在庫が底をつきそうになると、
出版社に頼んで数十部ずつ送ってもらっています。

そこに先日、千葉県の某予備校から一括注文があったのです。
日本史受講生全員分なんじゃないかと思われる部数だったので、
とても手元にあるものでは足りず、あわてて文英堂に発注しました。
無事届いたのですが、いったい後どのくらい残ってるんでしょうねえ?

それにしても一括購入とは恐縮な話です。
その予備校では、derutoko.com 教材を使って早稲田に合格した人が、
日本史の塾講師をしているからなのでしょう。
ありがたいことです。

こういう塾・予備校・学校からの一括注文の場合、
derutoko.com の教材については割引制度があります。
ご興味がおありでしたら、お問い合わせください。
ただ、『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』は、
単に出版社である文英堂との間を取り次いでいるだけなので、
割引はできません。

さて、この問題集にからむ質問がありました。

<Kさん>
こんばんわ。この間日本史ノートのやり方を聞いた者なのです。あの後、読むだけ日本史(1)の古代〜近世までは上手く日本史ノートにまとめることができました!そこで質問なのですが、夏期講習中に質問に行ったとき読むだけ日本史(1)はかなり凝ったが読むだけ日本史(2)(つまり近現代)なら受験生が本当にほしかった問題集か難関大用語集をやったほうが良いと聞きました。でも受験生が本当にほしかった問題集は絶版になっており、もう売っておらず、難関大用語集は値段がそこそこなので買ってもらうことが出来ません。近現代と難関大用語集の用語はどのように補えば良いのでしょうか?とりあえず近現代は読むだけ日本史(2)を(1)のときみたいに日本史ノートに線を引きいるものといらないものを分けたほうが良いのでしょうか?

<石黒>
質問の際の答えを誤解しているようです。
『読むだけ日本史(1)』を補う教材が、『難関大用語集解』です。
それに対して、『読むだけ日本史(2)』を補う教材が、
『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』です。
この本は絶版になっており書店では買えませんが、
derutoko.com にはまだ在庫があります。
そして、どちらにしても本当に理解できたかどうかが心配なので、
過去問をたくさん解いて試してみてください。
たぶん土地制度や近現代の経済史などで、
つまづくところがでてくるはずです。
こみいった内容だと、どうしても紙媒体の参考書だけでは、
理解できないところが出てきてしまいます。
その部分は映像教材できちんと理解することをお勧めします。
通常授業を受けている生徒でも、講習のテーマ史を受けて、
「ようやくわかった!」なんて言っているほどですから、
参考書だけでは難しくて当然です。
その逆に浅い理解で満足してしまっている人もいるようです。
志望大学の過去問が8割取れるかどうか、
常に問題演習で確かめながら進めてください。

<Kさん>
お返事ありがとうございます。先生が言っている通り、質問の答えを誤解していました。なので早速読むだけ日本史(2)を買い、まとめています。それと過去問をやってみましたが、8割取れませんでした。なのでもう一度暗記し直したいと想います。返信に受験生が本当に欲しかった問題集はderutoko.comにはまだあるとありましたが、あとどのくらいでしょうか?親に頼んだところ、とりあえず読むだけ日本史(2)を終わらせてからにしなさいと言われてしまったので、すぐに買えないのですが‥‥

<石黒>
『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』の在庫数は、
僕の方では全然わからないのですよ。
とりあえず9月いっぱいは持つんじゃないか……? って感じです。


でる日講義−経済・外交史(前近代)−
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2010年08月09日

上手なまとめの方法、ありませんか?

独学で勉強してきて夏期講習を受講した人の多くは、
衝撃を受けることがほとんどです。
先日もワセヨビ西船校に、模試では偏差値70台が出ているのに、
「知らないことがたくさん出てきて驚きました」
という現役生がいました。
やっぱり模試と実際の入試は違うのですよ。
日本史は独学でできると思っている人が結構いますが、
僕が予備校でやっていることは、そんな単純なものではありません。

というわけで、河合塾の夏期講習を受けて、
ショックを受けた人からの相談を紹介します。

<Kさん>
南浦和で総合日本史演習[発展]と日本史集中講義(近現代)に出ていた者です。普段では授業を取っておらず、自学自習で日本史は勉強しており、夏期講習で始めて日本史の授業に出たのですが、あまりにも自分が勉強していたことに無駄があったことにショックを受けたと共に、古代〜近代までの自分の勉強に不安を覚えました。そして先生に質問しに行ったときに、読むだけ日本史を読み、そして日本史ノートに書いてないことを付け足して覚えていくと言われ、やってみたのですが、日本史ノートはひたすら年代順?になっていて、読むだけ日本史は分野別?になっていたりなどして、とにかくなかなか上手くいきません。(きっと私が不器用なだけだと想うのですが。)読むだけ日本史を読み、覚えるだけではMARCHレベルは無理でしょうか?そしてもし良かったら上手くいくコツを教えて頂けませんか?

<石黒>
8月1日とか7日付けのブログの記事を読んでいただけると、
その答えがわかるかと思いますが、いかがでしょうか?
また、日本史ノートにもいろんな種類があるので、
選んだものが良くなかったかもしれません。
『読むだけ日本史(1)』と似たような進み方で、
まとめられているものもあると思います。
どちらにしても「まとめ方」というのは、
工夫しがいのあるところで、
その良し悪しで記憶定着率も大きく違ってくるものです。
ちなみに、2009年4月7日のブログには、
山川出版の『流れがわかる 日本史Bノート 改訂版』に、
書き込みが入った画像が見られます。ぜひごらんください。



本当は通年授業を受けてもらうのが最短コースなのですが、
河合塾は藤沢も南浦和も通年授業は締め切っています。
derutoko.com では、さまざまな学習環境を想定して、
学習法や各種教材を紹介しています。
ブログやでるとこサイトをごらんください。
モバイル用サイトも見やすいように地道に更新しています。

ちなみにワセヨビで衝撃を受けた人は、
「ズームインDVD」で通年授業を初回から受講することができます。
詳しくはワセヨビの各校舎におたずねください。
川越校・所沢校・稲毛海岸校などでも受講可能です。

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2010年08月07日

MARCH受験に『難関大用語集解』は必要ですか?

はじめに、早稲田予備校で
「テーマ別日本史」を受講された方へお知らせです。
講義に関する補足がありますので、
お手数ですが、こちらのページよりアクセスしてご覧ください


先日のKさんは、
『読むだけ日本史(1)』『読むだけ日本史(2)』
『受験生が本当にほしかった問題集 日本近現代史』
『日本史でるとこ攻略法』を、
4つともすでに購入されているとのことでした。
それならさっそく、それを使って知識確認を始められますね。
ところで、さらに質問がありました。

<Kさん>
『でる日講義』も、通常授業も、先生のアドバイスを参考にさせていただきます。それから、『難関大用語集解』というのは、MARCH志望ならばやっておくべきですか?最後に、先生の授業を受講していなくても、講師室へ質問しに行ってもよいのでしょうか?

<石黒>
返信が遅くなり申しわけありません。
『難関大用語集解』ですが、MARCHレベルの人には、
この本の内容の一部は習得してもらいたいと思っています。
早慶上智レベルなら9割方拾ってほしいのですが、
そこまでは必要ないのです。
『読むだけ日本史(1)』だけだと、用語数的にやや足りません。
たとえば青山学院大でいうなら、
2009年に文学部で「加茂岩倉遺跡」や「布施屋」が問われていますが、
『読むだけ日本史(1)』にはありません。
でも『難関大用語集解』にはあるのです。
そこには入試に出される際のポイントも書いてあるので、
理解しやすいと思います。
もっとも『読むだけ日本史(1)』を補うには、
『難関大用語集解』ではなく映像教材も便利です。
なぜなら、わかりにくい土地制度史についてなどは、
紙媒体よりも授業の方が理解しやすいからです。
どちらにしろ青学で必須の文化史は、
『読むだけ日本史(1)』にも
『難関大用語集解』にも載っていないので、
『でる日講義−とことん文化史−』をお勧めします。
質問は遠慮なくいらっしゃってください。

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石黒拡親
石黒拡親

愛知県出身。1990年、東京学芸大学教育学部卒業。早稲田予備校・河合塾講師。
入試問題分析を20年続けてデータ化し、2万の用語の出題率を取っている。
「ウソはったりのない、入試に直結する講義」を強くこころざし、受験生には「考える力をもってもらいたい」と強く願う。

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