受験生を見て思うこと

2011年04月30日

‘受かる人’に必要なスピード

最近、Twitter用のbot(自動ツイートシステム)作ろうとして、blogの記事を最初から読み直しつつ、文章を引き抜いています。スタッフの談によれば、記事は2千件を越えるんだそうで、全然作業が進みません。正直参りました。でもそれを言うなら、実はblogを引っ越そうともしており、そのためには無数にあるリンクを貼り直さなければなりません。その作業はスタッフがやっているのですが、これまたなかなか仕上がらないようです。

それにしてもこれだけ書いているので、すでに学習法のほとんどはblogを探ればわかるようになっています。ところが、時々「勉強の仕方がわかりません」とか「ノートの復習の仕方がわかりません」と聞きにくる人がいるのです。これ、冷静に考えると疑問が湧いてきます。というのは、僕が各校舎に行くのが週に一度だけだからです。ってことは勉強法がわからない……って言ってるうちに1週間経ってしまったってことじゃないですか。そんなに放っておいていい問題じゃないはずです。

動きの早い人は、先日の記事のようにメールで問い合わせていますね。もちろん僕も急ぐべきだと思って、できるだけ即返信します。なんという落差でしょう。いずれ入試の結果にあらわれてしまいますよ。たとえば後藤君なら、次の授業までに復習を終わらせることを絶対の締め切りにしていましたよ。受かる人と落ちる人の違いは、こんなところにもあるのです。

こういう物事をやりとげるスピードって、人によって実に違います。今は世の中あらゆることが速くなっていますから、社会に出るともっとスピードが求められます。スピードが出せないなら安い給料であたりまえなんです。その逆に上を目指す人たちは、この受験勉強からして作業スピードを上げることをしてみましょう。もちろんやみくもに突進するのはバカです。情報収集をした上で、強い意志でもって作業に取り組むべきです。

そういえば受験で鍛えたスピードを資格試験に応用して、司法書士に受かった人がいました。なんとたった5カ月の勉強で合格したのです。史上最速なんじゃないかって言われています。もちろん「しゃべり勉強」なんですが、それを専門学校の先生方に話したら、信じてもらえなかったそうです。ちょっとニヤリって思いませんか?


日本史事始
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2011年04月22日

春期講習がつぶれた藤沢はどうだったか!?

心配していた河合塾藤沢現役館の通年授業が始まりました。何が心配だったかというと、今年は地震の影響で、藤沢での春期講習がなくなってしまったため、いきなり河合塾用超ハイスピード授業を始めなきゃいけなかったことです。

僕の授業に慣れていない人ばかりの中であれをやるのは勇気がいります。しかし、ぽかーんとしている生徒を気遣っていたら、いくら延長しても授業が終わりません。わき目もふらずに滑舌よくしゃべっていかなけばならないのです。授業前に発声練習もしておきましたから、こちらは準備万端なんですけどね。

実際は授業開始50分くらいまではメモをとる人はほとんどなく、「これはやばいぞー」などと思っていました。ところが休み時間を挟んで後半に入ると、受講姿勢を変えた人が何人か出てきました。賢い人っているものですねえ。飲み込みが早いというか。

そんなわけで授業は意外とスムーズに進んだのです。もしかしたら南浦和現役館の受講生よりも、全般的に集中力が高かったかもしれません。授業後に質問に来た生徒の中には、すでにblogを読んでいた人もいて、それほど悲観しなくてもよかったのか……と思えたほどです。

授業を振り返りながら今思いついたことがあります。例年より1講目の受講者数が少なかったので、それだけ僕の目が行き届いていたという可能性があります。視線が合うと緊張が高まると思うんですよ。まだ1講目ではありますが、ちょっと期待したくなるクラスです。逆に藤沢近辺で日本史受講をためらっている人については、「大丈夫かなあ」と心配になりますけどね。南浦和で春期講習を受けて、通年授業の受講を迷っていた人がいましたが、フタを開けてみたら一番前で受講していました。

計画停電による影響で、夏期講習もどうなるかわかりません。何かと障害物だらけの2011年ですが、がんばって受験を乗り切りましょう。

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2011年03月11日

地道な積み重ねで打ち破った壁

「おめでとうなみなさん」に投稿してくださる方の中には、
かなり長いメッセージを書いてくださる方がいます。
「そんなドラマがあったのか」と驚くこともしばしばです。
今日はそのうちのKさんからのメッセージを紹介します。
現役で早稲田大学に合格した方です。

<Kさん>
こんにちは!河合塾藤沢校でお世話になった者です。早稲田大学教育学部国語国文学科に合格できましたので、ご報告します。私は学校で9月まで体育祭のパートリーダーをしていました。夏は3時間睡眠や徹夜での作業がザラで、夏期講習も意識が飛ぶことがあり、録音に頼る状態でした。少ないながらもつくった時間は、立ちながら聴くだけ日本史を詰め込み、座れるときは40面ノート覚えに費やしました。3科の中では日本史の成績が1番悪く、初期の模試では警告マークが付くほどの実力だったので、腰を落ち着けて勉強し始めた時は石黒先生の教材にすっかり依存させていただきました。苦手だった史料問題も、出やすいものを的確に示してもらえるとこんなにやりやすいのか、と感動しました。データの力はやっぱりすごいですね…!11月の時点でも早稲田E判定でしたが、『これっぽい』で解いていたものが『これしかない』で解けるようになって、勉強が定着してきたと認識できる希望の光になりました。その後は偏差値がどの程度上がったかを知ることができないまま本番に向かうことになりましたが、前より確実に解けるようになっているのを実感できていたので(初めが低すぎただけですが)このままどんどん上げるぞ!という勢いでのめりこんで勉強しました。年が明けてから更に追い込み、と思っていたのですが…本当に何が起こるか分かりませんよね。年明けに身内に不幸があり、大好きな大好きな人の突然の訃報だったので全く立ち直れなかったんです。勉強しても問題文の上を目が滑っていくだけで焦りもつのって…早稲田にいきたい!という思いは残っていたものの、来年を視野に入れ始めました。親も状況を鑑みて現役合格はあきらめて見守っていてくれました。センターはどの教科も時間内に終わらず、散々な結果で、センター利用もできず、その後の大学も落ちました。来年のため、少しでも場慣れしておけるようにと、早稲田は文構、国教、法、文、教育を受けたのですが、正直前半戦までは記憶が無いんです。完全に頭が現役合格から遠ざかっていたというか…。ところが、法の問題で菅原道真を答えるところがありましたよね?あそこで、ふと先生の『受験生で大宰府と菅原道真答えられないなんて許されない!』が石黒ボイスで脳内再生されたんです(笑)1月から心ここにあらずだったけど、なんだ私もまだ受験生としてはずせないとこ、ちゃんと取れたじゃないかと。こんな状態じゃ無理だって諦めて、周りの言葉に甘えて今までの3年間の勉強は頭に入っているのに、どうしてここ1ヶ月それを引き出す努力をせずにぼけーっとしていたんだろうかと。そう思ったら文、教育は目が覚めました。どの教科でも。だらしのない期間があったぶん、そう簡単に復活できるとは思っていなかったけれど、少なくとも文と教育はただ受けただけ、でなく、力を出し切った、と思って帰ってこられました。道真さま?いやいや、石黒さま!です。
私は、学校で仕事を終わらせてから塾へ行くとどうしても後ろの席しか座れず、頻繁に講師室へ足を運ぶタイプでもなく…そもそも書かれたこと、言われたことを丸呑みするので精一杯!なやつだったので、ついて行ってはいるけれど、物理的にも精神的にも石黒先生とは距離があると思い続けていましたが、受験会場で先生に助けていただいたなと思っています。周りにもうれしい誤算と言われた、良い報告ができたのは、石黒先生の日本史のおかげです。本当に本当にありがとうございました!ぜんっぜん ひとこと じゃなくてごめんなさい。長文失礼しました。



いやあ、あなどれませんね、菅原道真は。
それは冗談として、実際の話としては、
ご家族の不幸でKさんの頭の中が凍結してしまったものの、
それまでの蓄積は消えずに残っていたということなのでしょう。
単純丸暗記だったら忘れるのかもしれませんが、
そんな一夜漬け的な記憶ではなかったということです。
彼女からは何度か質問を受けましたが、
その質問内容から頭の良い人だってことはわかっていました。
さすが、としか言いようがありませんね。

これから受験するみなさん、
「一夜漬けではない学習」これは大変重要なことですよ。

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2011年03月10日

本番で実力を出し切れましたか?

みなさんの受験結果をうかがうと、
本番に100%の実力を出すというのは非常に難しいことだと感じます。
メンタル面の弱さやシミュレーション不足などで、
過去問で出せた正解率に届かない人が多いのです。
早慶レベルになると、一教科でもこけてしまうと合格にいたりません。
来年度は、メンタル面のトレーニング講座をやりたくなったほどです。
とりあえず、日本史を担当する立場としては、
まさか日本史で足を引っ張るなんてことがないように、
8割後半から9割の正解率をたたき出せる授業をするべきですね。
当方の授業を再度受講する人も、
その点を強く意識して新年度にのぞんでください。

ちょうどそういう方からのメールをいただきました。

<Oさん>
石黒先生、お久しぶりです。って言ってもメール送るのは初めてです。(中略)現役高3だったOです。明治と早稲田を受験したのですが、不合格でした。明治の文学部と国際日本は8割で、早稲田の教育と人科は7割しか取れませんでした。敗因は、たくさんあります。国語と英語ももっと取らなくてはいけなかったのもあるのですが、日本史に関して言えることは、やっぱりつめが甘いし、うろ覚えのところがあったりと、穴がたくさんあった結果だと思います。でも試験で石黒先生がポロっと話されていたことも本当に試験に出てきて、感動しちゃいました!元々、早稲田が第1希望だったので、また一年間石黒先生にお世話になりたいと思います。今日早稲田の検証申し込みしてきました、どんどん自分にプラスしていきたいです!!二度と同じ失敗は繰り返したくないので、自分の弱点としっかり向き合って新学期に備えたいと思います!3月は、自分の弱点の克服と読むだけ日本史を読んでもう一度流れを確認したり、自分の苦手だと思われるノートのページなどとにかく何回も覚え直す勉強でよろしいでしょうか?お忙しい中すみません。

<石黒>
報告ありがとうございます。
たしかに正解率が低いですね。
明治ならもっととれるはずですし、
早稲田でも8割後半を目指すべきです。

授業開始まではまだだいぶ間があるので、
いろいろやりたくなるでしょうが、
一つだけ心配なのは、間違った理解を頭にしみつけてしまうことです。
その危険性に気を配りながら、弱点部分を補うと良いでしょう。
『読むだけ日本史』を読むのはいいと思います。
この時期の具体的な勉強法などは、でるとこサイトの
「春休みのオススメ でるとこブログエントリー」
に挙げてありますので、参考にしてください。

ただどちらかと言えば、
英語のほうが自分でやるべきことがはっきりしているかと思います。
今の段階では英語を最優先に学習するべきでしょう。
日本史に関しては、でるとこサイトやブログを読みあさりながら、
以下の問に対する答えを出しておいてください。

1 どのくらい授業を聴き取るべきだったのか。
2 これからはどうやって授業内容を復習するのか。
3 暗記する方法にはどんな種類があるか。
4 問題演習はどのくらいするべきか。
5 過去問は何年分・何学部分をいつからやるべきか。
6 他教科と比較して日本史にどれだけ時間をかけるか。
7 時間をかけずに上記をやりとげる方法は何か。

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2011年02月15日

好スタートの新高3生たち

先日、ワセヨビ西船校で体験授業がありました。
驚いたのはその授業の開始前に質問があったことです。
すでにこのブログを読んでくれている人で、
今まで自分がやってきた勉強についての相談だったのです。
現役生というのに準備万端な人でした。

ところが、進んでる受験生は彼だけではなかったようです。
同じ講座を受けていた別の人から、こんなメールをいただきました。

<Hさん>
夜分遅くに失礼します。11日の西船橋校での体験授業に参加させて頂きました!(中略)僕は今代ゼミに通っており、英語と国語は信頼できる先生を見つけられ、安定したのですが、日本史に関しては○○先生(編注:伏せさせていただきます)を1学期分だけとっているのですが、石黒先生に比べると根拠のない出題データをあげ連ねてるなと、先生のブログを読み感じたので、授業は切り、今年度から石黒先生の授業に受けさせてもらおうと思ってます!(先生のブログは読破致しました)
僕は凡人ですが、目指すは早稲田大学商学部です。幸いなことに、早稲田在学生に囲まれた生活をしており、入試の現状は身に染みて実感しています…特に正誤問題が苦労をよぶだとか…先生のブログを読ませていただきましたこの次第、復元から、行間の大切さなど、我ながらに心得たつもりです。ですので、今年度の授業も喋りの部分まで吸いとれたら、早稲田商学部の正誤問題なんてものともないというくらいの情報をしゃべりきってください。期待しています!恐らく、稲毛海岸校からの受講となりますが、何卒よろしくお願いいたしますm(_ _)m 来週の仲麻呂政権からの授業楽しみにしてます!

<石黒>
さすがにまだ名前と顔は一致しません。
今度来た時には、ぜひ、講師室に立ち寄ってください。
稲毛海岸校での受講ということは「ズームインDVD」になるため、
なかなかお会いできませんし。
それにしても代ゼミの先生の「根拠のない出題データ……」というのは、
よく見抜きましたね。
入試問題を分析している講師はそれなりにいると思いますが、
20年間にわたって緻密にデータを記録している人というのは、
めったにいないと自負しています。
しっかり授業を吸収してもらえれば、
早稲田商学部でも高得点が取れると思います。
僕としてもこの学部の正誤問題が解けるようにと、
推測する能力を身につける授業を心がけていますから。
他の予備校生より優位に立てるはずです。
それにしてもブログ読破とは驚きました。
それならなおのこと、学習法の話もわかりやすいですよね。



来年度の授業が早くも楽しみになってきました。
西船の現役生にはがんばってもらいたいものです。

次回のワセヨビ西船橋校の無料体験講座は、
2月18日(金)18:00〜19:10 です。
内容は次の2本です。
・受験日本史の現状認識
・サンプル授業「奈良時代後期の政治」
先週受講した方は、ぜひお友達を連れてきてください。
競い合える人がいた方が、成績は伸びるものです。
それを見ている僕が楽しいのは言うまでもありません。
……ってそれは余計な話ですね。

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2011年01月25日

ガリガリ現役生vsまったり高卒生

受験直前期は、受験生の間で、一番温度差が開く時期です。
数日間お風呂にも入らないなど、
わき目もふらずにガリガリ勉強する人と、
その逆にまったり勉強する人とに分かれるわけです。
どちらかというと、現役生の方にガリガリ派がいて、
高卒生の方にまったり派が目立つ気がします。
ガリガリ派の人の多くは現役で合格してしまったからでしょう。

今日はそんな「ぬるさ」を感じさせるメールを紹介します。

<Xさん>
今日の授業について質問があるのですが…大問10の問5で江戸湾に防備をした時期に疑問がありまして、幕府は林の「開国兵談」で筋の通った事を言われて処罰をしたものの外国に備えたって授業言っていたような記憶が在ったのですが正しいでしょうか? 後同志社大の2005全学部大問3に捨て問はありますか?

<石黒>
「開国兵談」ではなくて「海国兵談」ですね。
授業ではそうは話していません。
どこかで得た知識ではないでしょうか。
そして「時期に疑問」とありますが、どこが疑問なのでしょう?
むしろ寛政の改革の時には防備をしたという知識があるなら、
その後の1810年にも防備を命じていてもおかしくないと思いませんか?
推測の方向が間違っているように思います。
事実としては、寛政の改革のときにも、
その後にも江戸湾の防備を命じています。

それから同志社大の問題ですが、ほとんど捨て問はありません。
松任谷由実とビートルズは、さすがに出題データがありませんが、
解けてしまう人はいるでしょうね。
そして他はみな出題データがあります。
ほとんどは文化史プリントにありますよね?
ないものは、冬の文化史の講座や、
早慶難関大の講座に出てきています。
単純な問題ばかりですし、文化史の多い同志社大ですから、
ふつうに正解してください。
ずいぶん「ぬるさ」を感じる質問ですが、大丈夫でしょうか。



その後、彼から、
「ビートルズのインパクトが大き過ぎて焦ってしまいました。
 文化史をもう一度やり直します。」
という返信があったのですが、
「もう一度」ってところに、さらに驚かされました。
暗記モノが多い文化史用語は、入試直前の今こそ、
詰め込みまくるべきなんじゃないでしょうか。
1日8面やったら、2日で文化史は一周できるんですよ?
相変わらず「ぬるさ」を感じるリアクションでした。
彼にとって受験はそれほど重要なものではないのでしょうか……。

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2011年01月24日

ようやく芽が出てきた人

僕の通年授業を受けている人の中には、
なかなか成績上昇の芽が出ない人がいます。
過去の勉強法にからめとられていて、
新しい勉強法に乗り切れない人たちです。
たとえば、テキストにマーカーでチェックする勉強法や、
一問一答集による単純用語暗記から脱却できない人たちのことです。
しかし、広範囲にわたる知識が求められる受験日本史では、

(1)大量の情報を、体系的にインプットする。
(2)時期を意識しながら、各用語をアウトプットする。

の2つを効率よく行わなければなりません。
そのための最短コースは「簡潔なまとめを覚える」です。
自分にはそんなことできないよ……ってあきらめた人は、
前述の古い勉強法にもどってしまうわけで、
それでは大量の情報を詰め込めないため、
なかなか高得点が得られず、もっと苦しむことになるのです。

さて、芽が出ないながらも、あきらめなかった人がいます。
今日は、そんな、苦しみながらも、
ついに好成績が出るようになった人からの質問を紹介します。

<Xさん>
石黒先生、こんにちは。2004年度明治大学法学部の大問一の問4について質問があり、メールさせていただきました。「でるとこ日本史プラス」のテキストのP56「足軽の出現」だという確信があったので、僕は「足かる」を解答としました。赤本の解答は「足軽」となっていましたが、どちらでも加点されるのでしょうか。慶應義塾大学で「五箇条の誓文」の史料の「広ク会議ヲ興シ万機公論ニ決スヘシ」が記述で出題された際には、「原文どうりに」と但し書きがあったのを思い出し、少しだけ気になりました。「でるとこ日本史プラス」で史料対策をする意義は、単なる史料問題対策だけでなく、正誤問題で正誤判別をする要素を吸収する事にあると思い、これまで一生懸命取り組んできました。あまり些末なことを気にする必要はないと思いますが、明治大学は、早慶に遜色ないほど史料に対する意識を高めて学習することが望ましいとも思います。お忙しいと思いますが、御回答宜しくお願い致します。

<石黒>
「空欄に該当する語句を記しなさい」とあるので、
厳密には「足かる」が正解でしょう。
ただし、明治大の場合、別解を想定しているので、
「足軽」でも正解だと思います。

<Xさん>
お忙しいなか御回答いただきましてどうもありがとうございました。御回答頂けるか不安だったので、正直言って嬉しかったです。毎日、淡々と40面ノート、でるとこ日本史プラスのテキスト、講習プリントを復習していると勇気を貰えます。志望する早稲田大学法学部、政治経済学部は、入試問題がまず「荒れる」ことはないと思いますので、安心してノートにある基礎用語の定義を正確に把握し、内容理解に専念します。心が折れないのは、先生のおかげです。本当に感謝しています。

<石黒>
いやいや、質問には返信しますよ。
単なる報告メールには返信しないこともありますが。
ところでネット環境が整っていたら、derutoko.com のネットで行う
「ハーフサイズ模試」を受けてみるのはいかがでしょうか。
直前講習の「早慶大日本史最終チェック」を受講していたら、
そこでやりますが。



その後の返信では、彼も受験するとのことでした。
「他人との競争を意識しない」と言うのですが、
スゴイ人が何人も受験してくれるのは楽しみです。

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2011年01月20日

デキる大人か甘えちゃん、人生の岐路

1月19日は河合塾藤沢現役館で、
「上智・青山学院大日本史テスト」という講座がありました。
そうしたら、まさに2日前にここに書いた通りになりました。
「立教で出るもののまとめってないんですか?」
いや、それ、2時間かかるんですよ。
そう答えたんですが、納得してもらえず、
「さっき青学で出るもの挙げてたじゃないですか?」
と食い下がられました。
いやいや、あれだってほんのさわりにすぎないんですよ……。
『MARCH学習院あるあるチェック』には、
もっともっと豊富な情報が入っています。
甘えん坊的口調の女の子だったので、
「あー、人生全般がこんな調子なのかもなあ……」
と思わされました。

と思ったら次の質問者も「明治で出るものって……」ときたので、
このブログもイマイチ読まれていないなあと、
別の意味でうなだれてしまいました。

さて、気を取り直して晴れ晴れする報告を紹介します。

<Xさん>
こんばんは!センターでは当然100点を取ってきましたよ!私は,周りの友人たちよりも遅れていることが目に見えて分かっていたので,どうしても追いつき,追い越したくてあれから相当やり直しました。(中略)毎日自宅に籠り40面ノートやプリントを何順もして,問題もいくつも解きました。まだ,カンが冴えていないようで,早慶9割には届きませんが,これからも日本史も怠ることなく,英国もバランス良くやって(もはやそっちの方が危ないです),本番まで入念に準備しようと思います。

<石黒>
おーっ! すごいじゃないですか。今年初の満点報告ですよ。
地道な努力が実ってきたんじゃないでしょうか。
この調子でいくと、バランスの大切さもわかっていることですし、
もしかしたら最後の最後で本当に追い抜けるかもしれませんよ。
僕としても大変おもしろくなってきました。


<Tさん>
話は変わりますが、センター試験編のあるある問題とても良かったです!お陰で満点を取ることができました!ありがとうございました!

<石黒>
それはすばらしいです。
お役に立てて良かったです。
一般入試に向けて、
頭の中を難関私大の正誤問題シフトに切り換えてくださいね。


<Tさん>
(前略)センター日本史をなんとか1ミスに押さえました(^ω^)先生のおかげです。1ミスの敗因は閑谷学校のジャンルまで覚えなかったところです。今日から早稲田に向かって突っ走ります!あと質問ですが、青学の総合文化の第3問に出る知らない単語の連発って捨て問題なんですか?(後略)

<石黒>
センター1ミスとはすごいじゃないですか。
ただし、閑谷学校のジャンルが抜けていたというのは、
定番ひっかけ問題をカバーしきれていないということです。
これにあぐらをかかずに自分の弱点をフォローしていってください。
青学の総合文化の第3問は、2010年の問題で言えば、
公害健康被害補償法、中央公害対策本部、アジェンダ21
の3つが、捨て問です。
環境基本法とかはノートにはありませんが、
冬期の早慶の講座でやりました。
京都議定書などは、『MARCH学習院あるあるチェック』の付録の、
「最近の話題」プリントに登場しています。
地球サミットはニュースで見聞きしていた人は解けたかもしれません。
まああまり気にする必要はないでしょう。



こんな入試直前期にもかかわらず、まったり受験生もいるようです。
浪人生でも「遊びたいんだ☆」って感じでしょうか。
しかし、つい先日も驚くべき話を聞いたばかりです。
早稲田政経の就活中の学生なんですが、
なんと「学歴差別で振り回され」て、
「戦々恐々」としていると言うんですよ。
確かに政経よりも上に、東大がありますし、そもそも、
ちゃんと「仕事のできる人」とみなされなければならないわけです。
就活は「入試よりも数倍厳しい世界」とのことでした。
残念なことに「遊びたいんだ☆」ちゃんたちには、
先のことが見えないのかもしれませんが、この数ヶ月の努力が、
3年後の就活に大きくモノを言うことになるんです。
最後の奮闘をするべきじゃありませんか?
ワセヨビ生は「リアルタイム ハーフサイズ模試」で、
頭をハンマーで殴られることになるので、覚悟していてください。
普段のアチーブの2倍くらい難しい問題です。

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2011年01月17日

センター試験の教訓

センター試験についてのメールを何通かいただいています。

<Hさん>
センター試験は全然ダメで九割しかいきませんでした。やっぱり自分はつめが甘いなぁと思いました。易化してたので、普通に満点がでると思いました。センターの過去問をちゃんと解いとけば良かったです(泣)他の教科は英語は良かったのですが国語が…(泣)まぁ、試験慣れの良い機会になったので良かったです。一般に向けて頑張ります。(後略)

<石黒>
9割ということは3問くらい間違えたのでしょうか。
今回のセンター試験は、それなりの落とし穴は用意されていましたが、
基本的には悩まずに解ける問題ばかりだったと思います。
どういうミスかわかりませんが、失敗からは教訓を得るべきです。
H君の場合、「記憶があやふやだったせい」というよりは、
問題を解くときに「○○に気を配っていなかったから」
という理由の方が大きいのではないでしょうか。
問題の解法をもっと詰めるべきだと思います。
直前講習の「早慶大日本史最終チェック」では、
第3回ハーフサイズ模試をやります。
トラップだらけの問題となっているので、
そこで自分のノーミス度を確認しましょう。
楽しみにしていてください。


<Mさん>
先生こんにちは。この前立教の観光学部の問題を質問したMです。昨日センター試験を受けて日本史を自己採点した結果、94点でした!練習では8割くらいしかいかなったのに、本番でこの点数が出たので嬉しくてメールしてしまいました。(笑)先生のおっしゃった通りに前日ノートと文化と史料を全てやり、その際に、志賀潔や北里柴三郎とかのところ(文化史27番ページ)で替え歌を作ったのですが、それがそのまま試験にでました!(笑)一足先にニヤリでした(笑)しかし、昨日付けのブログを見て、こんなのじゃ喜んでいられないと感じ、今日から私大の試験日まで1日一回40面復元をしています。先生にいい報告ができるようにがんばりたいと思います!

<石黒>
なかなか良い点数が出せましたね。
ただし、明らかに例年より易しい問題になっていましたから、
油断していると私大一般入試で足下をすくわれます。
頭の中を急いで立教シフトに切り換えてください。
僕が良かったと思うのは、M君が前日に、
本当に40面ノートや文化・史料をチェックできたという点です。
後は知識を正確にすることと、問題の解法を極めることが大切です。
それにしても北里柴三郎、ほんとにセンターで出ましたね。
僕も笑えました。


<Kさん>
すいません、センター試験の問題で質問です。1つだけどうしても納得できない問題があります。第4問 問6 24の問題です(問題文は省略させてください。すみません。)aの選択肢が間違いでbが正解というのが納得できません。用語集の『朝鮮通信使』の項目を見てみてもbのようなことは書いてありません。aのどこが間違ってるのでしょうか。単純なことでしたらすみません。

<石黒>
単純なことです。
朝鮮から伝わった活字印刷技術でつくられた印刷物は、慶長勅版です。
キリシタン版は、
ヴァリニャーニがもたらした活字印刷技術でつくられたものです。
ちなみにbが正文という判別はできなくてもかまいません。
この問題では、消去法で解く方がずっと簡単ですから。
K君は正誤問題が苦手ということはありませんか?
私大一般入試までに急いで対策を取ることを、強くお勧めします。



念のため伝えますが、
用語集に書いてあることだけで入試が解けるというのは幻想です。
教科書20数冊の情報のすべてが、
あの小さな用語集に収まるわけありません。
そもそも教科書に載ってない知識も入試では問われます。
それでも推測したり、さまざまな解法で正解を導き出したいのです。

ワセヨビ以外の方は、ぜひ、ハーフサイズ模試を受けてみてください
そうしたら難関大入試の本当の厳しさを実感できると思います。
なにしろ丁寧に解かなければ正解は得られませんし、
映像解説の中で、どうすれば解答にたどりつけるかを、
じっくり解き明かしていきます。
問題解説授業の少ない河合塾の通年受講生には、
ぜひお勧めしたい模試なのです。

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2011年01月14日

精神面の悩みをかかえる最近の受験生

いよいよセンター試験ですね。
冬期講習の受講生から、こんなメッセージをいただいていました。

<Xさん>
明けましておめでとうございます。昨日までのタームで、入試問題を解くためのテクニックを色々を学びました。特に早稲田の誤文2個選べ問題をやる時に、残り3つを正文と判別して解く方法には感動(?)しました。自分は誤文だけを探すことだけにしか集中してなかったので、これからやり方を変えいきたいと思います。自分はよく頭が固いなぁ〜と言われるので、もっと柔軟にやっていきたいと思います。緊張する人の話は結構グサッときました。言い訳にしかならないのですが、自分は中学生の時にIBS(過敏性腸症候群)と言ういわゆる精神病を発病して、緊張するとお腹が痛くなります。本当のこと言うと授業受けてる時も結構ヤバいんです(笑)だけどいちいち退室するのもいやなんで、我慢してます。実を言うと僕も石黒先生と同じ陸上部だったので、緊張には慣れてるはずなんですけどね(笑)。色々と試してるんですがまだ、対策法がないのでその不利な分を補えるように日本史で高得点取りたいと思います。新年早々、長文を送ってすみませんでした。

<石黒>
返信が遅くなり申しわけありません。
「誤文だけを探すことだけにしか集中してなかった」とは、
確かにちょっと頭が固いですね。
2行も3行もあるような長い正誤文だったら、
正しいと断言するのは難しいですが、
たとえばセンター試験のような短めの正誤文だったら、
正文と言い切ることは可能です。

それから精神面の話ですが、
最近は同じような人がすごくたくさんいて、よく相談を受けます。
実際、あの教室内にも何人かいるんです。
今やそうした精神面の克服も、
受験成功のカギとなっているのかもしれません。
基本的には思いっきり勉強した上で、
「これでダメならしかたがない」と開き直るのが良いと思いますが、
当事者的にはそう簡単にはいかないのでしょう。
とりあえず当日の緊張対策なら、
書店にあるたくさんの対策本をあたるか、
図書館でかたっぱしから読みあさるとかでしょうか。
自分の心を落ち着けてくれるアイテムがあると良いのですが。



近頃は「試験当日までがむしゃらに突き進めー!!」といった激励が、
万人に通じる時代ではなくなってきているようです。
僕は精神科の専門ではないので的確なアドバイスはできかねますが、
完全に克服とまではいかなくても、
自分でなんとかコントロールしていければいいと思います。
とりあえず、僕は常に現実を見据えて厳しくいきますから、
「今日はちょっとしんどいなぁ……」という日は、
このブログは見ない、とかもアリかもしれませんね。

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石黒拡親
石黒拡親

愛知県出身。1990年、東京学芸大学教育学部卒業。早稲田予備校・河合塾講師。
入試問題分析を20年続けてデータ化し、2万の用語の出題率を取っている。
「ウソはったりのない、入試に直結する講義」を強くこころざし、受験生には「考える力をもってもらいたい」と強く願う。

derutoko
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